夢書紀

はじめに

概要


 夢書紀は夢創作(ならびそれとほぼイコールで結ばれる創作)についての歴史をまとめたサイトです。

 夢創作の歴史は誤解されている部分が多いため、信頼できる歴史を編纂する必要を感じ制作しました。編集の指針はなるべくフラットな視点で書くことと、口伝ではなく史料をもとにすることの二点です。

 フラットな視点を重視するため、ここでは夢創作を始めとした用語の定義の話はしないものとします。強いて言えば、現在夢創作と呼ばれているもの(ならびそれと同一視されるもの)です。文化圏外の閲覧者のための夢創作についての説明はこちらですが、編纂者の偏見が強く含まれていることをご留意ください。

 謝辞や情報収集のお願い等々年表についての詳細は、ページ最下部の詳細欄にあります。


凡例


個人サイトが舞台の話題 SNSが舞台の話題 オフ活動が舞台の話題 受容史にまつわる話題
 一応絞り込み表示もできますが、各要素は絡み合っているため初回閲覧は全表示推奨です。

 基本的に史料のリンクを貼っていますが、現役の同人サイトは検索避けが基本とされている背景から遠慮しています。既に消失したものについてはwebアーカイブのURLを貼っています。非公開分もソースを控えているので、ご入用の際はお問い合わせください。また既に貼られているリンクで、消してほしいものがある場合はご連絡ください。

夢創作史

2000

2000年頃 ドリーム小説誕生

 ドリーム小説の元祖は「Little Love Song」という個人サイトの管理人ちーこさんとされる。
(当初はドリーム小説という名称であったが、現在は夢小説の表記がメインのため、以降の表記は夢小説に統一する。)
→01年10月のドリー夢小説作家の支援ホームページ「DreamMaker」のはじめにお読みください。のアーカイブ
→02年12月のハリーポッタードリーム小説検索エンジン「HPDS」のインフォメーションのアーカイブ

 「Little Love Song」のサイト(http://www.geocities.co.jp/AnimeComic/7006/lls.html)はアーカイブが残っていないため、発生の詳しい時期や経緯は不明である。「Little Love Song」のサイトアドレスのアーカイブや、「Little Love Song」の夢小説が『ホイッスル!』(1998年2月連載開始)の二次創作だったと言われていることなどから、夢小説考察サークル「ゆめこうさつぶ!」は発生時期を1999年末~2000年初頭頃と推定しており、本サイトもそれに概ね同意する。

 これ以前から名前変換可能文章コンテンツは存在したとされるが、ドリーム小説という名称は使用されていなかった。
 読者の名前を入力することを想定した名前変換機能付き小説をドリーム小説と命名し、名前変換用のJavascriptも配布してweb同盟のような形で概念を共有することを許可したのが「Little Love Song」のちーこさんだったらしい。
 00年、ならびLLS以前の夢小説についての考察はこちら

 「Little Love Song」は短命で、サイトは01年5月には消失している。だが夢小説の概念は瞬く間に広がって現在に至るまで栄えており、おそらくは01年を迎える前にちーこさんの手を離れていると推測される。次項の「ドリーム小説ウェブリング」にすら、「Little Love Song」の言及は無いからだ。

 夢小説のはじまりとして、“あなたの夢を叶えてしんぜよう”というキャッチコピーが有名。

2000年9月 「ドリーム小説ウェブリング」開設

→「ドリーム小説ウェブリング」のアーカイブ
 現在確認している中で最古の夢小説の集まり。ウェブリングとは登録サイトを繋ぐリンクで、発行されたリンクをクリックすることで“次”や“前”の登録サイトに飛べるもの。「ゆめこうさつぶ!」によれば同年10月時点で35件、01年3月は97件、01年8月には585件のサイトが登録されている。

2001

2001年3月 「我楽多cgi@nifty」にて名前変換CGI(DreamMaker)が公開。

→「我楽多 cgi @nifty」のアーカイブ
 Javascript対応型とCookie対応型の二種。開発者はSeasonさん。Javascript対応型の方は小説本文のテキストファイルをCGIに読み込ませればそのページ単独で名前変換のできるhtmlに変換してくれるのでとても簡単。

 LLSは短命であったため、初期の爆発的な夢小説の広がりを支えたのはDreamMakerであったようだ。名前変換小説が普及したのが01年初夏と説明する個人サイト(02年・リンク自重)があるが、DreamMaker以外のこの時期に配布された名前変換スクリプトを現状見つけられていないため、これはDreamMakerの普及によるものだと思われる。
 初期の夢小説発表において名前変換スクリプトがほぼ必須だったことを考えると、夢小説文化の発展にDreamMakerが寄与した影響は計り知れない。

2002

2002年9月 夢オフライン活動の確認

 現在確認している中で最古の夢小説のオフ活動。ジャンルは『テニスの王子様』で、媒体はCD-R。WJオンリーイベントにて発行されたらしい。個人によるものなのでリンクは自重。

 これ以外にも02年~04年頃で複数のオフライン活動を確認している。web上でこそ確認できていないが、01年発行の夢本の現物を持っているという証言も得られた。オフ活動とぼかしたようにCD-Rやフロッピーディスクの媒体で出ているものもあるが、もちろん本も確認している。本のほうが主流ではあったようだ。

2003

2003年4月~04年末 フィーチャーフォンのパケット定額サービスが各社で開始

 フィーチャーフォン(ガラケー)からのインターネットの閲覧時には通信量により料金が決まり、今のようなWi-fiもない環境では文字通り使えば使うだけ料金が跳ね上がった。
→参考:「パケ死」のWikipedia記事
 しかし定額サービスに加入すればどれだけ使っても料金が一定に。これにより自分のPCを持っていない層でも娯楽目的でインターネットを閲覧することができるようになった。

2003年6月 夢ゲーム発行の確認

 現在確認している限り最古の夢ゲームの発行の確認。作者の方によるジャンルは“非本格的恋愛アドベンチャーゲーム”“ドリーム小説型ADV”など。ジャンルは『テニスの王子様』で、媒体はCD-R。コミックシティ東京にて頒布されたらしい。個人によるものなのでリンクは自重。
 攻略対象キャラクターは7人以上、10種以上のマルチエンディングでイベントグラフィックも備わっているという立派な恋愛ADV。夢創作の幅が初期から広かったことがわかる。

2003年7月 「フォレストページ」サービス開始

 ガラケー向けのホームページ作成サービスで、名前変換機能がある大手。
 前出のパケット定額サービス開始と合わせ、おおよそこのあたりがガラケーサイトの起こりの時期であると思われる。
 24年8月にサービス終了。閉鎖のお知らせのページは流行ジャンルや社会現象がまとまられている。
→フォレストページ閉鎖のお知らせ

 補足として、当時はSNSが存在しないため、web上では二次創作を個人サイトで発表していた。また検索避けが当然のマナーとされweb検索からサイトを探すことができなかったので、当時の二次創作の検索は有志の作成したランキングサイトやサーチサイトに登録することだった。(PCから作成するのは知識が必要だが、ガラケー向けには専用の作成サービスもあった)
 ゆえに、ジャンルサーチとして作成されたサイトではカップリング小説と夢小説が別カテゴリとはいえ同一サイトに登録されることが珍しくなく、どちらかしか読まない読者もサイトの存在自体は目の端に捉えることがあった。
 愛好者以外に夢小説が古代文明と揶揄されるのは、この時代に夢小説を見かけたものの、pixiv期以降には視界に入らなくなった層がいるためだと思われる。
 なお、PC向けに作成されたサイトはスペックの都合でガラケーから閲覧することは難しく、またPCからガラケー向けのサイトもレイアウト崩れ等で見ることが難しかった。一部管理人が両方に対応した他は、登録サーチ等も分かれていることがほとんどだった。
2004

2004年12月 「はちみつサンタ」開催

→「はちみつサンタ」告知サイトのアーカイブ
 個人による『テニスの王子様』のオリキャラ・ドリーム・『SWEAT&TEARS』オンリーイベント。現在確認している夢を含む最古のオンリーイベント。
 後述するが、『SWEAT&TEARS』は『テニスの王子様』の部活シミュレーションゲームで、03年9月発売の2にはプレイヤーと原作キャラクターの恋愛要素も含まれていた。

 この頃には夢小説のオフラインでの活動は少なかったが推進しようとした動きはあったらしく、ドリーム小説・オリキャラ受けオフライン化推進委員会「SWEET ROMANCE」というサイトも04年6月に開設されていた。
→「SWEET ROMANCE」のアーカイブ

2005

2005年12月 『テニスの王子様 学園祭の王子様』発売

→『学園祭の王子様』公式サイトのアーカイブ
 少年漫画原作の恋愛アドベンチャーゲーム。同様のケースはおそらく初。『テニスの王子様』は週刊少年ジャンプで1999年に連載開始されたスポーツ漫画で、このように夢人気の高さが公式に把握され需要として受け入れられて供給が出ている。『テニスの王子様』の夢は02年の時点で1000件以上の登録サイトを持つサーチサイトが確認できるほどだった。
→テニスの王子様ドリーム小説検索「テニドリナビ!」のアーカイブ

 03年9月発売の『テニスの王子様SWEAT & TEARS 2』でも部活シミュレーションゲームに恋愛要素が含まれており、04年10月の『テニスの王子様 RUSH & DREAM!』はジャンルがドリームシミュレーションになっているが、完全な恋愛ゲームは本作が初。ちなみに少年漫画原作だがプレイヤーとの恋愛要素の含まれるゲームは99年に前例がある。こちらの夢小説黎明史にて詳しく書いている。
→『SWEAT & TEARS 2』公式サイトのアーカイブ
→『RUSH & DREAM!』公式サイトのアーカイブ

2007

2007年9月 「pixiv」サービス開始

 二次創作を探す上で2026年現在最大手のサイト。09年6月には100万会員を突破、14年2月には1000万会員突破。小説の投稿開始は2010年7月

 夢以外の二次創作は移行が早かったが、夢小説作者の移行は遅かった。他二次創作者より顕著な隠れようとする傾向(界隈内外からの抑圧)や、名前変換機能の未実装がおそらく原因。当時は一部除き名前変換が夢小説の必須条件のような扱いが強く、夢サーチの登録規約にて名前変換を利用している小説があることが条件とされているケースが多かった(前出の「ドリーム小説ウェブリング」等)。
※ネームレスと呼ばれる代名詞のみで呼ばれて個人名が出ないものや、媒体の都合で名前変換できないもの

2008年11月 「Dream Festival」開催

→「Dream Festival」告知サイトのアーカイブ
 個人によるオールジャンルドリームオンリーイベント。現在確認できる範囲では最古の夢オンリー。こちらは無事に開催され、アンソロジーも出た。

 夢オンリーとしては最古であるが、これ以前に夢本発行の歴史があるとおり、夢オンリーの場に限らず夢本は発行されてきたし、この後も発行されている。

 「Dream Festival」自体とは関係ないことであるが、主流の呼称が“ドリーム小説”から“夢小説”に変わったのはおそらくこの年代であると思われる。「Dream Festival」のサイトではドリームと夢小説が併記されているが、本サイトで載せている項目ではこれ以降ほとんど夢小説という名称しかみられない。ちなみに夢漫画は02年から夢漫画の呼称である。

2010

2010年11月 Twitter上で「夢小説クラスタ祭り」開催

→「夢小説クラスタ祭り」のタグ #dream_fes の検索結果
 いわゆるフェスの開催。フェスとはかつてのTwitter(現X)にあった、定められた期間に定められたタグ上で同好の士と盛り上がる企画文化のこと。主催アカウントが消えていて詳細ルールは散逸している。08年に日本語版サービスを開始し、10年には国内利用者数1000万人を超えたTwitter(現X)において、初期から夢創作愛好者が活動していたことがわかる。
→参考:SNS運用のヒントが見つかるメディア「WE LOVE SOCIAL」の記事「【Twitterの歴史】TwitterがXになるまで、何が起こった?振り返りとこれから」

 14年にも別主催により夢フェスが行われており、こちらは目立たないように会場タグがトレンド入りしたらタグを変える制度になっていた。二晩?で3つタグがあるので、2回はトレンド入りする盛り上がりを見せている。
→14年の夢フェスのタグ#dream_f3 の検索結果

2011年11月 #Zeroプラス タグの存在の確認

 二次創作としてのプラスタグの存在の確認。おじプラス流行とほぼ同時期に発生している。現在posfieまとめで量的に存在を確認できる最古が#Zeroプラスというだけで、#黒バスプラスなど他作品のプラスタグも11年11月中に発生している形跡がある。
→「posfie」のまとめ「【Fate/Zero】 #Zeroプラス をまとめてみた【Zeroプラス】」
 このときの発言者には原作キャラBLCPの愛好者の存在も多々見える。当時は夢愛好者だけのものではなかったらしい。これ以降2026年現在に至るまで、各種ジャンルにてプラスタグが親しまれているが、現在では恋愛ゲームパロディネタの形式より小ネタや小説、イラストの形式が大半である。

2012

2012年8月 「ドリームノベル」サービス開始

 夢小説専門の投稿サイト。夢小説専門という投稿サイトは確認している限りでは初であり、また2026年現在も現役で稼働中である。Pixivと同様に作品が検索で引っかかってしまうことが原因で、当時移住が多かった印象はない。

2014

2014年3月 『テニスの王子様』バレンタインチョコ総数18万個超え

→「ねとらぼ」の記事「じゅ、18万個て!!! 「テニスの王子様」バレンタインチョコ集計結果、作者がホワイトデーに報告」
 『テニスの王子様』の夢人気を物語る出来事その2。後述するが人気投票の要素を兼ねており、当然夢愛好者以外のファンによるものも多数含まれているが、バレンタインチョコという体裁の夢要素により記載。漫画のキャラクターへバレンタインチョコレートを贈る文化の発祥はまだ調べていないが、この規模は流石に唯一。ねとらぼの記事によれば01年の313個から数は上昇し続けている。
 詳細な経緯は「ニコニコ大百科」の記事に詳しい。要約すれば、バレンタインのチョコの数ランキングを毎年行っていたところ、14年に不二周助に8000個LOOKチョコレートが送られてきたことが途中で発表され、そこから例年一位の跡部景吾を首位から転落させまいとファンが更に贈った結果とのこと。流石に大変な規模になってしまったので、翌年からチョコレートの数の発表はされなくなった。
→「ニコニコ大百科」の記事「テニスの王子様バレンタインチョコ獲得ランキング」

2015

2015年 日本のスマホ所持率50%超え

→「ケータイWatch」の記事「日本のスマホ比率、「2010年は4%」→「2022年は94%」に」
 日本ではスマホを持っている人のほうが多数派になった。
 また2024年6月の時点で、フォレストページのコピーライトが15年で止まっているので、おおよそここまでがガラケーサイト時代であると思われる。
→「フォレストページ」のお問い合わせページのアーカイブ

2015年4月 『刀剣乱舞 ONLINE』サービス開始

 DMM提供のオンライン戦略シミュレーションゲーム。プレイヤーキャラクターである審神者と夢創作の距離感で色々あった。

 審神者について特異的だったのはアバタービジュアルが存在せず、セリフもなく、ストーリーも薄いのでうかがえる人格もほぼ無いという徹底した透明さだった。DMMによる先発の『艦隊これくしょん -艦これ-』の提督も似たようなものであり、他ゲームにも探せば似た存在はいるだろうが、美青年ゲームで大流行したのは刀剣乱舞が初。
 原作キャラとして扱いたくても情報がないので創作せざるを得ず、夢主のポジションとして扱うには自由度から好都合で、オリジナルキャラクターとして扱うにはプレイヤーキャラクターであるという夢性が伴った。故にサービス開始当初はタグ棲み分けや作品分類で紛糾し、“夢とは女主人公の恋愛もの”を始めとした偏見や、自己投影嫌悪等による差別もあって色々大変だった。ここでは取り上げないが、ヘイト創作棲み分け問題という作品の晒し上げを含む過激な活動に何故か夢が巻き込まれて同一視されるなどもあった。
→「Togetter」のまとめ「二次創作の「NL」「BL」「夢」などのタグ住み分けについて」のアーカイブ(※リンク先夢への否定的発言あり)

 しかし夢作品がpixivに投稿され流行する契機であったのは確かで、てぱとら委員会さんによる調査によれば2015年4月がpixiv小説ランキング史上初めて夢小説の順位が原作キャラBLのそれを上回った時であり、ランキング上位9/10が刀剣乱舞の夢作品である。調査を見ていただければわかるが、それまでランキング内に夢の文字はない。
→「だしまきたまごがあまくてこまった」の記事「オタクプレゼン大会のススメ⑥「pixiv小説ランキングから見る腐女子トレンド動向調査」」

2015年8月 「さにわ日和~彼女の神託~」開催

→「さにわ日和~彼女の神託~」告知サイト
 スタジオYOUによる刀剣乱舞の女審神者オンリーイベント。分類としてドリーム女審神者とオリジナル女審神者が用意されており、企業によるイベントでは初めて夢本の参加が想定されている。
 現在把握している限りでは08年の「Dream Festival」以来7年ぶりの夢本イベントということになる。この7年間にあった決定的な事件というものは「おいでませ夢の泉へ」開催中止以外把握していないが、前出の自己投影嫌悪を始めとした夢文化への風当たりが厳しかった時代ではある。posfieで検索すると、たまに暴言まとめが見られる。

2015年11月 「DreamCatcher」サービス開始

→「DreamCatcherお知らせ」Xアカウント
 個人による夢小説SNS。現在は公式のお知らせX(当時Twitter)しか残っておらず、サイト本体もクローズドな会員制コミュニティであることを売りにしていたためログが残っていない。そのため編纂者の記憶だよりになるが、Wordpressを利用したサイトで、夢小説を投稿することができた。ニコニコ生放送を利用したチャット会が盛んで、個人運営という点の利点を活かしていたと言える。

2016

2016年4月 「dreamboat」サービス開始

→「dreamboat」のアーカイブ
 クローズドな夢小説・夢絵・夢漫画の投稿ポータルサイト。2ch(当時)のログを見ると、サーチ登録情報を用いて宣伝メールを送る事件があったらしい。そのこともあってか年内に閉鎖しているようだ。

2016年8月 「全力はなまる夢ざかり!」開催

 コミシ関西にて個人によるおそ松さん夢プチオンリー開催。10年代の夢本オンリーとしてはおそらく初。主催X(当時Twitter)アカウント消失で詳細ルールは不明。あのアレどこさんによるサークル集計を見ると夢サークルが17は参加している。
→「あのアレどこ」の記事「SUPER COMIC CITY 関西22 キャラ・CP別サークル集計 第1部」

2017

2017年3月 「夢本市」開催

 春コミにて個人による夢本プチオンリーが開催。主催X(当時Twitter)アカウント消失で詳細ルールは不明。オールジャンル夢オンリーであると思われ、10年代としては初。
→「pixiv」のタグ#夢本市 検索結果

2017年8月 「夢ノ箱庭†ヒロイン編†」開催

→「夢ノ箱庭†ヒロイン編†」告知サイト
 スタジオYOUによる女夢主人公オンリーイベント。
 これまでも有志による夢本オンリーは開催されていたが、企業によるものは初。「さにわ日和~彼女の神託~」で生まれた10年代夢本の萌芽が複数の個人主催イベントによって繋がれて育った結果といえる。

2017年12月 「フォレストページプラス」サービス開始

 フォレストページのスマホ版。やはりPCからはレイアウトが崩れるが、ガラケーの頃ほどではない。
 夢の個人サイト文化自体はスマホでもPCでも続いており、この表では省いたが有志による新基準に合わせた名前変換スクリプトの開発やサイト作成支援が行われている。みんなも自分の城を持とう。

2018

2018年4月 『名探偵コナン ゼロの執行人』公開

 サンデー連載マンガの劇場版アニメ。いわゆる安室の女として夢認知度が大幅に上がった時期。『刀剣乱舞』のようなプレイヤーキャラクターの存在しない作品での夢作品の流行。

 てぱとら委員会さんによるpixiv小説ランキング調査(1月、4月、7月、10月に上10位を集計)によれば、17年7月までの夢でのランクインは『ジョーカー・ゲーム』の1作を除きすべて『刀剣乱舞』だったのだが、コナン夢が17年10月にはクロスオーバー込3作、18年1月には3作ランクイン。そして映画公開の18年4月にはクロスオーバー込8/10がコナン夢に。
 勢いは10月も途絶えず9作がランクイン。翌19年には他ジャンルが増えるが、四期全てで夢作品がランキング過半数を占めている。『刀剣乱舞』大流行の2015年上半期以降は夢作品は多くても5作程度のランクインだったので、2026年現在では普通となった“pixiv小説ランキング上位を夢作品が埋めている状況”というのは、18年のコナン夢以来だと考えていいと思われる。
→「だしまきたまごがあまくてこまった」の記事「オタクプレゼン大会のススメ⑥「pixiv小説ランキングから見る腐女子トレンド動向調査」」

2018年11月 「夢ノ箱庭」開催

→「夢ノ箱庭」告知サイト
 スタジオYOUによる夢主人公オンリーイベント。上述のものと違い“ヒロイン編”がとれて女性以外が主人公の作品も参加が可能になっている。
 “夢とは女主人公のもの”という偏見を打ち破った企業イベントであるが、ヒロイン編が他のゲームの女主人公オンリーと同時開催されることが多いのもあり、継続開催にはやや不安がある状況になっている。

2018年12月 「夢女子が選ぶ2018年の100人」開催

 ibéricoさんによるアンケート集計企画。名前のとおり、アメリカのタイム誌が毎年発表する世界で最も影響力のある100人のリスト「TIME100」のような“今年の100人”を夢女子の推薦で選ぶ企画。一応推薦数に基づくナンバリングがなされているが、人気投票とは趣旨が異なる。また、夢女子以外による推薦を防ぐシステムもない。
 その後最新2025年版まで主催者を変えながらも継続開催されており、特に2023年のみなみのさんによる企画記事はnoteの「スキ」数が2026年現在4000を超える話題性を見せた。
 文化圏外までバズが届いた結果、この企画が「夢女子ランキング」として認知されてしまったらしく、以降の記事では当企画がランキングではないことや、夢文化や夢女子をからかわないように念押しする注意書きが増えるようになった。

 創始者のibéricoさんは19年のサブ企画の記事にて、本編とはあまり関係ないとしつつも、ニッキー・ミナージュの言葉として以下の文章を紹介している。
“すべての女性へ。「この思いを口にすると、誰かにビッチって罵られるから言うべきじゃない」なんて思うのはやめて。
そのとんでもない気持ちを話すのよ”

「今年の100人」記事一覧

→「Colorless green blog sleeps furiously」の記事「夢女子が選ぶ2018年の100人」
→ibericoさんによるnoteの記事「夢女子が選ぶ2019年の100人」
→みなみのさんによるnoteの記事「夢女子が選ぶ2020年の100人」
→みなみのさんによるnoteの記事「「夢女子が選ぶ2021年の100人」」
→みなみのさんによるnoteの記事「「夢女子が選ぶ2022年の100人」」
→みなみのさんによるnoteの記事「「夢女子が選ぶ2023年の100人」」
→みなみのさんによるnoteの記事「「夢女子が選ぶ2024年の100人」」
→みなみのさんによるnoteの記事「「夢女子が選ぶ2025年の100人」」

2019

2019年 有償夢絵の文化が始まる?

 コミッションとして原作キャラクターと自分のキャラクターのイラストを依頼する文化。もともと日本のコミッションサイト大手「Skeb」のサービス開始が2018年11月なので妥当な時期か。Xでハッシュタグ#有償夢絵 のツイートが見つかるのは2019年。増えるのは2020年から。
 2022年10月時点で、夢絵のワードは「Skeb」の週間検索キーワードランキングに入るほどになっている。まわりは特殊性癖。
→「Skeb」のなるがみさんによるSkebの検索キーワードランキング(週間)のツイート
 夢カップリングはそれぞれ作者によって夢主が違い、基本的にオンリーワンのものなので、pixiv検索で出てくる同担は厳密には別カプである。なので他人が描いた自カプが見たい場合は依頼という手段になる。このあたりが原作キャラ同士のカップリングとは違う事情である。

2020

2020年 「pictSQUARE」隆盛

 Covid-19の流行で同人誌即売会が中止に追い込まれる中、オンラインで個人がオンリーイベントを主催できる本サービスが勢いをのばした。
 従来の即売会と違い、家から参加できること、本がなくてもweb公開中の既存作品でも参加できること、主催のハードルが低いことから広がっており、夢オンリーも多数開催されている。

2023

2023年3月 「yumedrop」サービス開始

 夢小説専門サイト。サイト機能に20年代の世相と夢者の需要を反映しており、AI学習元としての利用不可という宣言や、基本的にログインしていないと作品が見られない設定がある。同年11月に登録者数1万人突破。

2025

2025年4月 「ゆめすきー」サービス開始

 Misskeyを利用した夢創作が好きな方向けテーマサーバー。個人運営のマイクロブログSNS。
 夢創作好きを広く募集した個人経営SNSは2019年にMastodonを利用したものが存在したのを確認している(web上ソース未発見・編纂者メールボックスに登録メールあり)が、こちらは短命に終わっており、半年以上の安定した運営を続けているのはこのサーバーが初。

カテゴリ史

 夢小説の中の様々なカテゴリの発生時期をまとめました。「○○なんて昔はなくはなかった」のコーナーでもあります。

オリキャラ夢主

 04年4月のドリーム小説検索サイト「ドリームヒロインサーチ」にてヒロイン傾向カテゴリに“詳細設定:あり”を確認。他にも“特殊能力”、“神秘的”など平凡夢主には使われないであろうカテゴリが多数ある。そもそもこちらのサーチは“あなた好みのヒロインを見つける”というコンセプトで開設されている。
→「ドリームヒロインサーチ」のアーカイブ
 証言では“02年には詳細な設定のあるオリキャラ夢主取り扱いサイトが多数あった”というものもあり、まだまだ掘り下げることができそう。

非恋愛夢

 02年12月の「HPDS」にて友情夢や家族夢のカテゴリを確認。魔法界で暮らす世界観夢の概念も大きかったという証言あり。
→「HPDS」のアーカイブ

夢絵・夢漫画

 02年12月の「HPDS」にて夢漫画のカテゴリを確認。
→「HPDS」のアーカイブ
 05年11月には夢絵同盟が結成されている。
→「夢絵同盟」のアーカイブ
 そして06年5月には単独のサーチサイト「夢絵&夢漫画検索所」が開設されている。現役なのでリンク自重。
 また、「夢絵&夢漫画検索所」の登録規約ではサーチ内での夢絵・夢漫画の定義を“コミック・アニメ・ゲーム等のキャラクター×架空ヒロインの絵や漫画のことです/また、キャラクターのみであってもヒロイン(貴女)に向かっている設定がはっきりわかる場合のこと”と定めており、いわゆる顔ありオリキャラ夢主とキャラクターとの夢絵も、一人称視点夢絵も両方を含んでいる。

原作キャラカップリングと夢

 05年3月の「男夢なび」にドリームの中にキャラ同士のCPが混じっているという説明のCP混在夢のカテゴリを確認。
→「男夢なび」のアーカイブ

別紙一覧

本紙
 ここです。
夢創作とは?
 一応研究っぽい体裁を整えるために用意したページで、夢創作の定義を定めようとするものではありません。文化圏外の読者のための紹介ページです。
夢創作黎明史
 “ドリーム小説”という言葉が生まれる前の夢創作のようなものについてまとめたページです。
note出張所
 外部サイトnoteにつながります。独自研究色の濃い内容や、本紙とは少し違う内容、もしくは編集後記などを載せる予定です。

詳細

謝辞


 初期の情報については、「ゆめこうさつぶ!」さんと「posfie」のまとめ「ドリーム小説の歴史とかいろいろ」さんを参考にしております。

 プラス史まわりを始めとしてはかりさんから資料提供いただいております。

 08年夢オンリーと00年代前半非恋愛夢について休野微熱さんから情報提供いただいております。

 また、リプライやDMで直接単発の情報提供頂いた方のお名前を下に五十音順で並べさせていただきます。一人ではここまでのものを作り上げることは不可能でした。ありがとうございます。

くさだんごさん 里花さん 🌙さん 時谷みりんさん 花總めゐさん 羽山さん めらんさん 涼さん

 他にもX/TwitterのRT後言及等で情報提供をいただきました。直接ではないのでご連絡はしておりませんが、お名前を載せてよろしければ、こちらに載せさせていただきます。本当に助かりました。

 また、慣れない作業に苦心する中応援してくださった皆様にもお礼を申し上げます。


今後発展させたい部分


・夢絵/夢漫画史
・英語圏や中国・韓国の夢文化など、海外での夢創作
・最古とされているものより古いもの

 以上の情報を探しています。史料のお心当たりありましたら下記の連絡先までお願いいたします。

 上記以外にも夢創作史に入れるべきと感じる出来事や存在の記録がありましたら教えてください。

 現状入れるか悩んでいるのはphpによる名前変換プログラムの開発とあーん!スト様が死んだ!です。


当夢創作史には入れていない部分


・いわゆる学級会や晒し、炎上等
 →よほどのものでない限り入れないつもりでいます。夢創作史(闇)もそれはそれで見たいのですが……。

・作品公開プラットフォーム
 →プラットフォーム史になりそうなので全ては入れていません。夢専門を銘打ったものと、特に巨大なもののみ入れています。どのサービスがいつ発生していつ名前変換機能を実装したのか追っても面白そうなのですが。

・フィクトロマンティック/セクシャル
 →夢文化と不可分であることは承知の上ですが、現実の人間の恋愛・性指向を“創作史”と銘打つものに入れてしまうのは暴力的だと考えるためです。


更新履歴


260118 各種更新(サイト全体:レイアウト調整・リンク貼り直し・文章調整)(本紙:ゆめすきーと今年の100人追加・「夢垢!」言及取り下げ)(別紙:分割・夢創作とは?全面改稿・考察をnote出張所へ移植)
241112 各種更新(年表内:夢創作専門SNSについて追加・各種調整)(年表外:二十世紀の夢小説コラム追加・各種調整)
230709 各種更新(年表内:LLS発見・より早いオフライン夢活動の確認・夢ゲームなど)(年表外:夢解説実装・謝辞整備・COMPASS LINK登録・共有ボタン設置など)
230506 「夢書紀」サイトオープン
221103 Privatterにて「夢創作史β版」公開
221029 Privatterにて「夢創作史?」公開

リンク


COMPASS LINK 同人総合サーチ



当サイトについて


サイト名 夢書紀
URL http://yumeshoki.s223.xrea.com/
バナー 夢書紀のバナー画像
編纂者 上枝あかり

 2007年頃から夢作品を見てるし書いている。自分の中の夢定義は“読者の自己投影を歓迎・許容する作品”。史学とか人文研究の教育は受けていないので、お気付きの際は助けてほしい。

連絡先 メールフォーム

 もしくはX/Twitterアカウントにリプライでどうぞ。

 24年11月12日までに掲載していた連絡先のメールアドレスが不通だったようです。これまでにメールを送ってくださった方は届いていないので、お手数ですがもう一度ご連絡ください。申し訳ございません。

 当サイトは(悪意のない限り)リンクフリーです。拡散やご紹介は歓迎しております。

 また、当サイトの内容は適切な引用の形でなら利用可能です。利用の際はなるべくご連絡ください。非公開データの開示や更新情報のお知らせをすることができます。

 当サイトの内容を根拠に、何かを攻撃することはおやめください。当サイトは「昔はなかった」と言われることを避けるために作られましたので、当サイトをもとに別の何かを「昔はそうじゃなかった」と攻撃するのは編纂者の意図に反します。文化は常に新陳代謝していきます。